フリーランスが公的保障をカバーする方法

会社員の恵まれた公的保障に比べて、フリーランスの人は自助努力がたくさん必要となる。
例えば万一亡くなってしまったとき、会社員なら、国民年金からの「遺族基礎年金」に加え、厚生年金からも「遺族厚生年金」や「中高齢寡婦加算」といった手厚い年金を遺族は受け取ることができるのだ。

けれどもフリーランスは、国民年金からの「遺族基礎年金」だけなので、もともと遺族がもらえる額が少ない上に、子どもが18歳を過ぎれば遺族保障が全くなくなってしまう。そのため、会社員よりも、生命保険で備えておくべき金額を手厚くしておきたいところだろう。

特に、事業でローンを借りている場合は、その債務を帳消しにできる金額を上乗せしておかないと、ローンを引き継いだ妻子が路頭に迷いかねない。料金はかさむが、絶対に必要なものと割り切り、民間の生命保険をよく比較検討して、合理的に備えておくと良いだろう。

なお、大けがをして入院し、しばらく働けないという状況になったとき、フリーランスの場合は会社員のような有給休暇もなく、疾病手当金もないため、入院することが収入ダウンに直結することもある。場合によっては、無収入になる可能性が高いと言える。

したがって、働けない事態に備えて、収入をカバーする手立てを講じておくと安心だろう。「所得補償」「就業不能保険」といった収入をカバーする商品も視野に入れて、しっかり備えておきたいところである。